標本DATA
【種類】 アマミマルバネクワガタ Neolucanus protogenetivus protogenetivus ♂
【サイズ】 60.2㎜
【採集場所】2017年7月中旬(F4 – 2年1化)
【飼育方法】赤枯れ特性マット使用
【飼育者名】Y. S.
(種親について)
【採集場所】鹿児島県大島郡徳之島町
【採集日】 ♀2010年1月18日(幼虫採集)
【採集者名】Y. S.
採集禁止となったアマミマルバネクワガタです。2014年1月24日に鹿児島県徳之島の3町(伊仙町、天城町、徳之島町)合同で希少野生動植物の保護に関する条例によって規制がかけられました。魅力的なクワガタですが、現地(野外)で採集することはできません。採集すると逮捕、罰金が課せられます。知らなかった!では済まされませんので注意して下さい。
もちろん、この個体は指定前に採集された種親(幼虫)から累代したBreedものとなります。沖縄在住のSさんは、クワガタ飼育のスペシャリストとして有名な方です。特にマルバネクワガタの飼育技術はトップクラスです。歯型を見て下さい。野外ではなかなか見ることができない中歯型です。野外で見られるアマミマルバネクワガタのほとんどは、小歯型で短い大あごに、単調なギザギザが並んでいる個体ばかりです。こんなに歯が乱れている(言葉の表現が!?ですが)個体は滅多に見ることができません。
大アゴをサイドから見ると、垂直に角が立ち上がっています。この個体は大あごの発達が良いため大アゴの先端だけでなく、中央にも縦角が見えます。特徴的な大アゴを象徴して、以前は日本で見られるマルバネクワガタのことを、タテヅノマルバネクワガタと呼んでいました。
滅多に見られない!と思うと、余計にこの歯型が格好良く見えてきますね。
標本の仕上がりはGOODです。
様々なクワガタの標本を長年作成してきましたが、ほとんどのマルバネクワガタの複眼(目)は白くなります。ミルキーのように真っ白になる個体もいます。
白眼White Eyeが気に入らないため、油性マジックで黒く塗っている方もいらっしゃいます(笑)
Contributed by HIRO
2023 October