[ 70.5 ㎜ ]標高200メートルほどでも…

標本DATA

【種類】  ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂ 

【サイズ】 70.5 mm

【採集場所】大阪府高槻市

【採集日時】2023年8月4日 9:00

【採集方法】木を蹴って採集(クヌギ)

【採集者名】R. T.

私と同郷のミヤマクワガタです。70ミリUPが今年も採れている…高槻市は今でも豊かな自然が残されていることを証明してくれていますね。私の幼い頃(奈良市)の経験ですが、ほぼ毎日、採集に出かけても70アップはそんなに採れませんでした。また、高槻市にはオオクワガタも生息しています。私が学生だった頃、知り合いのオジサマが高槻市でオオクワガタを採集しました。数は少ないですが今でも生息していると思います。

さて、このミヤマクワガタをよく見て下さい。特徴的な大アゴに目が行きますね。そうです!大アゴの先が大きく開いて、第一内歯がとても小さい典型的なエゾ型です。奈良市(奈良盆地)ほどではないにしても高槻市も暑くなる地域です。この個体が採集された場所は緑豊かな山間ですが、標高は200メートルほどです。幼虫時代に低温環境で過ごすと蝦夷タイプの歯型になると言われています。この地域の冬は寒いのだろうか?ミヤマクワガタの歯型を見ると、その場所の気候がある程度、推測できます。ミヤマクワガタの歯型が地球温暖化の指標になるのでは?と言う大学の研究者もいらっしゃいます。

しかし、実際のところ、かなり暑い地域でも希に完全なエゾ型が見られます。ミヤマクワガタの歯型については、何か別の理由も影響しているのかもしれませんね。答えがわからなくても良いのです。よく観察して何かに気付いて疑問を持つ。そして、その理由を考えてみることが大切なのです。

Contributed by HIRO

2023 November

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