標本DATA
【種 類】 スジブトヒラタクワガタ Dorcus metacostatus ♂
【サイズ】 体長 70.5 ㎜
【羽化日】 2022年8月2日(CBF1 – 幼虫期間20か月ほど)
【飼育方法】特性熟成マット使用
【飼育者】 A. M.
(種親について)
【採集場所】鹿児島県奄美市龍郷町(奄美大島)
7センチを超えるスジブトヒラタクワガタを紹介させていただきます。立派ですね。卵から2年近くかけて成虫になりました。自然の中でこのようなサイズに出会うことはまずありません。Be-KUWAの野外採集レコードに70.1ミリと記されていますが、これは可笑しな(お化け)サイズと思ってください。野外で見られるスジブトヒラタの多くは3~5センチほど…55ミリくらいが採れると、けっこう大きく感じるそうです。そして、6センチを超えるサイズとなると、採集確率はかなり低くなります。本Museumに掲載している有馬さんのスジブトヒラタは、驚くほど大きなサイズなのです。見つけた時、有馬さんがその大きさに身震いしたほどですから!
さぁ、標本を見てください。私は自然の中で生き抜いてきた個体に魅力を感じます。野外で長く生きたスジブトヒラタは、大アゴ先が擦れて丸くなる個体も見られます。敵との交戦、朽ち木を削ったり、酷使することで擦れてしまったのでしょうね。自然の中で生きていくことは本当に大変なのです。
ただ飼育個体の良さは、本種が持つ本来の美しさ(姿)を楽しむことができます。シャープに尖ったアゴ先、トレードマークである上翅の筋も美しく浮き立ちます。是非、この魅力的なクワガタをじっくりと観察してみてください。
Contributed by HIRO
June 13, 2025