標本DATA
【種 類】 アマミマルバネクワガタ Neolucanus protogenetivus protogenetivus ♂
【サイズ】 63.5 ㎜
【羽化日】 2011年7月17日(WF1 – 3年1化)
【飼育方法】赤枯れ特性マット使用
【飼育者名】Kenzo TAKASHIMA
(種親について)
【採集場所】鹿児島県大島郡瀬戸内町 油井岳(奄美大島)
【採集日】 2008年9月12日 ♀
【採集方法】夜間のLooking採集(スダジイ)
【採集者名】Tsuyoshi ARIMA
本個体は、高島賢造さんが経験と技術を駆使して飼育された特大のアマミマルバネクワガタになります。2011年に高島さんより譲っていただいた時点では、本個体が高島さんの飼育最大個体(奄美大島産)でした。ただ、歯型を見ていただければわかりますが、基部が太めで大歯に近い中歯型です。同時期に、これより少し小さい62ミリほどの個体が、ほぼ大歯に近い歯型で羽化してくれたそうです。
当時の高島さんの見立てでは、完全大歯型になるためには最低64ミリの体長が必要かもしれないと言っておられました。島内でも産地によって良い歯型となる血統はあるようです。
今回、羽化してきたアママルたちは、当然、すべて大きかったわけではなく、62ミリ以上の個体は、オス12頭に1頭くらいの割合だったそうです。全飼育数の7~8%ほど…少ないですね。
2011年の貴重な飼育個体でございます。
じっくりと大アゴ(歯の乱れ)を見ていただきたいと思います。高島さんの情熱と努力がここに詰め込まれています。
貴重な個体ですので標本製作にも気合が入りました。触角や爪先の伸び、横から見た時の脚の水平度も美しく決まりました。このまま密閉度の高いドイツ箱に保管すれば、半永久的にキープできると思います。もちろん定期的に(年に1~2回)、防虫剤と乾燥材の入れ替えを忘れないようにします。
Contributed by HIRO
May 27, 2025