標本DATA
【種 類】 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂
【サイズ】 体長 72.8㎜ 頭幅18.9 ㎜
【採集場所】兵庫県洲本市
【採集日時】2024年6月25日 17:15
【採集方法】Looking採集(クヌギ)
【採集者名】Takashi HASEGAWA
HASEGAWAさんのお気に入りの雑木林(クヌギ)を、1本1本丁寧に揺らしていくと落ちてきてくれました。落ち葉に紛れてジッとしていましたが、見つけることができたそうです。私が持っている淡路島で採集された最大サイズになります。HASEGAWAさん曰く、年々、ミヤマクワガタの個体数が減っているとのこと。人間の採集圧、環境変化(気温上昇、林内の乾燥化など)も影響していると思われます。また、南あわじ市のポイントは、クヌギやコナラがナラ枯れでほぼ壊滅的な打撃を受けています。大型サイズどころか、ミヤマクワガタ自体が採れなくなっているそうです。
そんな話を伺うと、寂しくなりますね。
さて、本個体をじっくり見ていただきたいです。歯型は美しいエゾ型です。私は淡路島で3年ほど働きましたが、夏は本当に暑いです。海風が吹き荒れると寒く感じますが、気温がそれほど下がるわけではありません。本個体は、寒い地域で見られるエゾ型フォルムとは少し違った印象を受けますね。2023年に採集された個体(本Museumで掲載中)もそうですが、頭冠は小さめで腹部(お尻)が大きい。淡路島で見られるエゾ型フォルムの特徴なのかもしれません??
地域によってフォルムに多様な変化が見られるところも、ミヤマクワガタ人気を支える一因かと思います。
Contributed by HIRO
May 16, 2025